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Mathematica とBattleBot

攻撃性,決意,そして機械工学をあなたのリビングルームまで届けます

腕力よりも知力に訴えるようなおもしろいことをお探しですか.フリーランスの物理学者で長年に渡る Mathematica ユーザであるWilliam McHargue氏は,大流行の新しい戦闘ロボットであるBattleBotsにこの組合せを見出した多くの1人です.「BattleBotsでは,攻撃的になれますが,それによって誰かがけがをするということがありません」とMcHargue氏は言います.先日McHargue氏は,自分のBattleBotであるTesla's Tornadoへの取組みについて「Mechanical Engineering」という雑誌に取り上げられました.

BattleBotsは,現在5期目に入っている人気の高いテレビ番組のおかげで,一般の人々の間でもヒットしています.BattleBots Inc.は,単にテレビ番組を放送するだけではなく,アメリカで1番有名な戦闘ロボットのトーナメントも開催しています.ファンたちはフィギュア,本,雑誌,ビデオゲーム,衣類を含めた多様なBattleBots商品を手に入れることができます. トーナメントは製作者たちが自分たちの創作性と技能を見せることができる公共の場となっています.またBattleBotsは,製作者たちが自分自身のBattleBotを作成するためのヒントやガイドラインをオンラインで得られるような製作者同士のグループに参加するようにとファンたちに呼びかけています.

BattleBotは,普通3人以上の製作者のチームで1つのものを作り上げるということが多いのですが, McHargue氏はTesla's Tornadoを1人で設計し構築することを選びました. 物理学,電子工学,そしてコンピュータサイエンスの学位を持つMcHargue氏は,ロボット製作のプロセス全体を1人で行うのに特に十分な知識を持っています.Telsa's Tornadoはまだテレビで取り上げられていませんが,このBattleBotは対戦ロボットたちに猛烈な殴打を与え,McHargue氏は第1期にしてすでに何度か勝利を獲得しました.

BattleBoxでは,Tesla's Tornadoは117.9ポンドの重さで回転しながら強打する鋼鉄の塊です.このBattleBotは大変効率的に大量破壊を引き起すので,強化された防弾BattleBox以外の場所でロボットをテストすることは不可能です.このため,McHargue氏は製作を始める前に自分の作品の効率性の雛形を作るために,Mathematica を使うことにしました.

McHargue氏はまず立体モデリングのプログラムであるCobaltが予測する質量数値を使って,Mathematica でTeslaの性能の雛型を作りました.「Mathematica は完成したロボットの基本的な性能を予測するために使用しました」とMcHargue氏は言います.そして,McHargue氏はそれぞれの構成部分を作り上げた後で,実際の質量数値を Mathematica モデルに組み込みました.これでMcHargue氏が自分のBattleBotに変更を加えたいと思ったときには,新しいデータをすでにある Mathematica モデルに差し込むだけで済みます.

McHargue氏の設計哲学は,「戦闘ロボットをできるだけ簡単なものに,しかしそれでいて戦闘で効率的なものにする」です.60から120ポンドのミドル級部門の競技ロボットであるTesla's Tornadoはいかつく見えますが,じっとしているときには無害です.他の競技ロボットが使うハンマー,のこぎり,斧といった複雑な仕掛けの代りとなるTeslaの秘密兵器は回転の慣性です.Teslaの効率性を確かなものにするために,McHargue氏は Mathematica を使って回転スピードと起動からの時間の比をグラフにしました.「ロボットが短い時間内に回転数を上げて,自分を防衛することが可能かどうかを,事前に知る必要があったのです」と氏は言います.

McHargue氏はほとんどの「水平回転」ロボットに使用されている回転盤をやめて,代りに身体全体が回転するようにしました.これでTeslaの全重量を回転に使うことができ,1分間当たり600回以上回転するスピードによって,深刻な打撃を及ぼすことができます.Tesla's Tornadoのロボットカッターがフルスピードで120ポンドの対戦ロボットにぶつかると,3トン近い28ミリ秒の衝撃を発揮することができます.「短時間しか持続できないにしても,ものを壊すことができるのはこのような強い力なのです」とMcHargue氏は言います.

McHargue氏の革新的な「胴体が武器である」設計を実装するために,氏は複数機能を行う2つの電動車輪を設計しました.まず車輪は,かなりの回転力でお互いが逆方向に回転し,対戦ロボットが通常リングを横断して攻撃を始めるのにかかる時間である3秒間以内に,少なくとも1分間に200回転するところまでロボットが加速するようにします.そしてリング内を移動するために,各車輪が回転の特定間隔でブレーキをかけます.車輪にブレーキがかかると,それが回転軸の役割を果たし,その結果注意深く方向付けられた爆発的な勢いを生み出し,それによってロボットがリモートコントロールで指示される通りに平行移動(横へ移動)します.Teslaの車輪は高速で回転し続けているので,BattleBoxの床のように滑らかな表面でしかタイヤをすぐにすり減らすことなく機能することはできません.

デザインが実験的であるだけでなく,McHargue氏のコントロールの仕組みも独自のものです.氏は赤外線によってコントロールされる唯一のBattleBotを作成しました.電波の代わりに光を使うことによって,この光がTeslaが平行移動のためにブレーキをかける際の基準となります. 次の競技会に向けての計画段階として,McHargue氏は光源をレーザーに変換することを考えています.BattleBotsの安全規定では,レーザーが競技を見ている人たちに害を与えないことを証明する分析を行うことが義務付けられています. McHargue氏はこの分析のための計算を行い,Mathematica を使って報告をタイプセットしました.

Mathematica システムの品質とロバスト性,WolframがMacintosh(私が1984年以来使っているプラットフォーム)をサポートし続けているという事実,そしてそのPostScript出力が出版に値する品質であるということは,私が一般の科学的あるいは工学的性質の問題を考慮する際に最初に Mathematica を選んだ理由の一部にすぎません」とMcHargue氏は語ります.また氏は,Mathematica では自分の計算を行っている間中ずっと同じ単位を使い続けることができるという点も気に入っています.この機能によって,Teslaの性能を間違って過大評価してしまうということを防ぐことができます.McHargue氏は,別のソフトウェアツールを使ってもこれらの計算を行うことは可能ですが,ノートブック環境で実際の方程式に完全な記号式を使い,プロットをその他のものすべてと一緒に組み合せることができるということが,「まさに Mathematica を他よりもよいツール」にしているのだと指摘します.

BattleBotsは,土曜日の夜8時(東部標準時)にComedy Centralチャンネルで放映されています.BattleBotsに関する詳細は,BattleBots.comのWebサイトをご覧ください.



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