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SUEZ社のエンジニアは,複雑な配管ネットワーク,ポンプステーション,貯水タンクに依存する大規模な下水処理施設,飲料水施設,および海水淡水化プラントの設計と構築を行っています.これらのシステムは,通常運転時の流入量,降雨時の短時間ながら危険なピーク流量等,非常に変動の大きい流入条件の下で動作しなければなりません.
水輸送システムの設計には,相互に強く連動し,かつ相反する複数の目的が関わってきます.
このシステムは,ピーク流量条件だけでなく,年間を通じた長期的な運用流量分布に対しても最適化される必要があります.実際の運転時間の大部分は低流量および中流量で占められています.
SUEZ社のAlexandre Lecorneur氏とPedro Fonseca氏は,2026年のSystem Modeler Conferenceにおいて,Wolfram System ModelerとWolfram言語を組み合せることで強力な最適化ワークフローが実現できることを説明しました.
初期段階の工学関連の決定をサポートし,プロジェクトリスクを低減するために,SUEZ社はWolframテクノロジーを中核的なシステムレベルのモデリング環境として活用し,水力ネットワーク,ポンプステーション,および制御アーキテクチャを単一の実行可能モデルとして表現しています.
System Modelerは,完全な水輸送アーキテクチャをモデル化するための中核的なシステムシミュレーション環境であり,以下を含みます.
初期設計段階では,配管径やポンプ構成を設計変数として扱う,高速に動作するパラメータ化された水力モデルをSystem Modelerを使って構築します.エネルギー消費(OPEX),建設コスト(CAPEX),およびCO2排出量といった主要な性能指標は,システムモデルから直接計算されます.
大規模な設計研究を行うために,System ModelerのモデルはWolfram言語の数値計算および最適化ワークフローと統合されます.この統合により,モデルを自動的に数千回実行することが可能となり,配管径やシステムレイアウトの多目的最適化が実現されます.
定常状態や長期性能に加えて,System Modelerは複数ポンプの完全な停電といった過渡現象の場合のシミュレーションにも使用されます.ポンプの慣性,モーター挙動,および配管の力学が考慮され,負圧状態や配管崩壊のリスク評価,およびサージタンク等の緩和策の検討が行われます.
さらに,同じSystem Modelerモデルは制御ロジックによって拡張され,タンクレベルやポンプ運転の制御を行います.最大20日分の実際の流入データを用いたシミュレーションでも1分未満で実行でき,制御の不安定性を特定し,コントローラパラメータの調整が可能になります.これらはWolfram言語によってさらに自動最適化されます.
System Modelerを統一されたシステムシミュレーションの基盤として活用することで,SUEZ社は以下のようなことができます.
System ModelerとWolfram言語の密接な連携により,自動化された大規模な最適化およびパラメータ研究が可能となり,システムモデルは設計および運用上の意思決定の双方に活用できる再利用可能なエンジニアリング資産へと変換されます.また,現地検証に比べてトラブルシューティングの作業負担を大幅に削減します.