化学物質の融点と沸点がどのように異なるかを学ぶ
Wolfram言語には,金属カルボニル,多塩基酸,基本同素体等のいろいろな化学種を扱う"Chemical"という実体タイプがある.化学実体は,Wolfram Knowledgebaseの精選データで裏付けられているので,Moleculeオブジェクトとは異なる.
ある化学物質の実験特性を求める.
ある化学物質の標準的な化学名を求める.
"Chemical"実体を使うと,さまざまな特性がどのように数でスケールされるかを調べることができる.アルカンの融点と沸点が典型的な例である.まず実体クラスを使う.このクラスには433の実体が含まれる.
RandomEntityを使って,20個のランダムなアルカンに対する3Dプロットを得る.
質量の分布を可視化するヒストグラムを作成する.
"Chemical"実体で利用できる膨大な知識によって,さまざまな特性の間の関係を見ることができる.ここではアルカンの融点と沸点が炭素原子の数によってどのように変化するかを見る.
まず,炭素の数を返すEntityFunctionを定義する.この関数を,組込み特性とともにEntityValueで直接使う.
とは,通常その大きさのわりに沸点が高い.球棒構造で,これらが多数の架橋環を持っていることが分かる.
式 の実体を選ぶEntityFunctionを使って,非環式アルカンのみを表すFilteredEntityClassを作成する.
EntityValueの呼出しで,フィルタの施されたクラスを直接使う.
フィルタの施されたデータで実行すると,より綺麗なプロットになる.
沸点をプロットする際は,サイズへの依存性がさらに際立つ.