FITSのアップデート
バージョン12では,新しい要素,効率的な部分アクセス,メタデータのインポートに対する豊かなサポート,表のヘッダ・データ単位(HDU)の完全サポートを含む大幅な向上が"FITS"のインポートに関して導入されている.
基本的なアップデートの一つとして,画像および表のHDUの完全なサポートが挙げられる.次のファイルは画像HDUとバイナリ表HDUを1つずつ含む.
"Dimensions"等の特性を求めることができる.
"ImageSize"等のインポート要素について尋ねると,画像HDUの結果だけが得られる.結果の連想から,どの要素に対するHDUが返されたのかは明らかである.
同様に,"TableHeaders"等の表特有の特性を尋ねると,表HDUの結果だけが得られる.
新しい"RawData"インポート要素は,画像HDUについてはNumericArrayオブジェクトとして最もコンパクトなデータ表現を返す.
また別の新機能として,FITSファイルのインポートの際の部分アクセスの完全サポートがある.これにより,インポートするHDUを指定することができる.
特定のHDUの一部にアクセスすることもできる.たとえば,最初のHDUに保存されている最初の画像の一部にアクセスする.
部分アクセスのよいところは,データすべてをメモリにロードする必要がないためメモリも時間も節約できる点である.ここでは部分アクセスの効率性を示すために比較をしてみる.
効率的な部分的インポートを使った場合の所要時間と最大使用メモリ.
効率的な部分的インポートを使わなかった場合の所要時間と最大使用メモリ.
結果を比較する.