動的感度を解析する
システムを研究するとき,どのパラメータが特定の変数に最も影響を与えるかを知るとおもしろいことがある.これは感度解析を使って調べることができる.
脂肪細胞におけるインスリンのシグナル伝達は,体内の血糖値をコントロールする上で重要な役割を果たしている.受容体は,インスリンと結合してリン酸化することで,インスリンシグナルを細胞内に伝達し,グルコースの摂取がコントロールできる.
このモデルでは無料ダウンロードできるBioChem Libraryを使う.
感度解析を実行し,リン酸化インスリン反応に最も影響を与えるパラメータを特定する.
感度境界により,最初のパラメータを変更したときの変数の変化が分かる.
それぞれのパラメータについての感度境界を比較すると,インスリン反応に大きな影響力を持つ太い帯のパラメータが分かる.