Mathematica 9の新機能
組込みの記号テンソル
Mathematica 9では,簡単なベクトルから任意の階数・次元・対称性の配列まで,記号配列オブジェクトのサポートが導入されている.新しいテンソル代数操作により,記号配列の多項式構築が可能となった.この多項式は効率的なアルゴリズムを使って標準形式に簡約し,記号恒等式を導いたり証明したりするのに使うことができる.構造化された新しい形式の配列は,対称成分と独立成分だけを保存する.このことはメモリの大きな節約につながるが,反対称の場合にはより顕著な節約となる.ベクトル解析のための新しい微分演算子は任意の型・階数の明示的配列を扱い,それをさまざまな直交座標系に変換することができる.