オープンセンタバルブのあるモーター
この例では3つのモーターが同じポンプで駆動されるシステムを示します.コンポーネントの信頼性と寿命を最大限にするために,モーターがオフのときポンプトルクが軽減されるようにシステムを設計します.これはどのようにすればできるでしょうか.このようなシステムのモデル化にはWolfram Hydraulicライブラリを使います.
モデル
中央の制御バルブ(オープンセンタバルブ)は,モーターが駆動中かどうかによってポンプからの流れをさまざまな方向に向かわせます.モーターが動いていない場合,バルブはポンプをリリーフバルブ設定で駆動させずに,ポンプからの流れをタンク(タンク4)に向かわせます.
シミュレーション結果
以下のモデルのシミュレーションから,バルブが流体をタンクに向かわせることでポンプトルクが減少していることが明らかに分かります.つまり,提案されたモデルは,ポンプトルクの減少という最初の目標を達成するシステム設計であることを表しています.

このプロットは起動しているモーターとオープンセンタバルブからタンクへの流れの相関関係を可視化している.左側のプロットはおおよその区間0–1秒,2–3秒,4–5秒,6–7秒では起動しているモーターはないことを示している.バルブの活動を示す右のプロットから,これらの区間,別々のバルブが流れをタンクに向けていることが分かる.負の流れはバルブから流れが遠ざかっていくことを意味する.タンクへの流入は右のプロットの赤い線で示されている.

ポンプトルクのシミュレーションプロット.このプロットと上のモータープロットを比較すると,モーターが動いていない区間でトルクが大幅に減少していることが明らかである.
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