連想
Javaプログラマー向けの注意事項
Wolfram言語のAssociationはJavaのMap,HashMapと似ていますが,Associationの方がシンタックスが読みやすく,柔軟な使い方が可能です.
Pythonプログラマー向けの注意事項
Wolfram言語のAssociationはPythonの辞書と同様に動作します.Associationを使うと,何百万の要素があっても,非常に効率的な検索と更新の機能を使ってキーと値を関連付けることができます.また,PythonのOrderedDictのような特化されたデータ構造を使わなくても要素の挿入順序が保たれます.Wolfram Client Library for PythonでPythonのコーディングを行う場合,dict,OrderedDict,Series(Pandasライブラリ)等のクラスは,Associationにシリアライズします.
Associationはキーと値を関連付けます:
(→は->
を使ってタイプします.)
In[1]:=1

<|"a" -> x, "b" -> y|>
Out[1]=1

(連想のキーは文字列である必要はありませんが,多くの場合文字列です.)
キーに連想を適用すると,対応する値が与えられます:
In[2]:=2

%["a"]
Out[2]=2

純関数では,#
key を使うと,連想の"key"に対応する値が取り出されます:
In[1]:=1

{#b, 1+#b} & [<|"a"->x, "b" -> y |>]
Out[1]=1

連想とリストを組み合せ,[[ ... ]]を使ってその一部を取り出すことができます:
In[1]:=1

<|"a" -> x, "b" -> {5, 6}|>[["b", 1]]
Out[1]=1

文字列テンプレートでも連想が使えます.XMLテンプレートやノートブックテンプレートでも同様に使えます:
In[1]:=1

TemplateApply["first `a`; second `b`; first `a`", <|"a" -> x, "b" -> y|>]
Out[1]=1

参照:連想